セミナー

セミナーの写真。会議室のような部屋で手前には30名ほどの参加者が座っている。正面奥中央のスクリーンの前に4名の登壇者がこちらを向いて座っている。登壇者の左側 には英語の字幕モニター、右側には日本語の字幕モニターが設置されている。日本語の字幕モニターの隣に 手話通訳者が通訳している。

参加者が携わる分野の環境整備に役立つ、具体的な事例を発表する「セミナー」。事業の企画や運営の現場にいかせるアクセシビリティやプロジェクトの手法・知識を、その実践者や当事者から聞き、なぜ、それらが有効なのかをともに考えていく勉強会です。

※定員あり、要予約。

  • セミナー1 アクセシブルなウェブデザインとは何か ※申込終了

    日時
    会場
    食堂

    「だれもが使える」ウェブサイトのつくり方を学びます。多様かつ多数のユーザーが必要な情報にたどりつくためには、どのような配慮が必要なのでしょうか。アクセシビリティに配慮したウェブサイト制作の経験が豊富なウェブディレクターと、自身も視覚障害があり、企業や行政のウェブサイトの改善業務に従事してきたコンサルタントとの対話をヒントに、ウェブサイトを利用する「だれもが」の根本に立ち戻って考えます。

    • 伊敷政英

      伊敷政英(いしき まさひで)の写真
      アクセシビリティ・コンサルタント
      2003年頃よりウェブ・アクセシビリティ分野での活動を開始し、診断業務、ガイドライン作成支援業務、セミナー講師、執筆業務など、企業や自治体などのウェブサイトにおけるアクセシビリティ向上に多数従事。2010年より個人事業主としての活動をはじめ、現在に至る。2014年に日本工業規格「高齢者・障害者等配慮設計指針」の原案作成に携わる。2018年より障害者専門クラウドソーシングサービス「サニーバンク」のアドバイザーも務めている。
    • 萩原俊矢

      萩原俊矢(はぎわら しゅんや)の似顔絵
      ウェブディレクター、プログラマー、デザイナー
      工業高校時代にメディアアートに出会い、大学では美術を学びながらネットアートやウェブサイト制作に取り組む。卒業後「セミトランスペアレント・デザイン」を経て2012年に独立。現在は「スタジオ・オータム」代表を務め、文化芸術分野を中心にウェブサイト制作、アクセシビリティ向上、デジタルアーカイブ構築に取り組んでいる。第16回文化庁メディア芸術祭新人賞や東京TDC賞2021 RGB賞などを受賞。
  • セミナー2 バリアフリー活弁士による鑑賞体験

    日時
    会場
    講堂

    情報保障としての音声ガイドに留まらない、さまざまな表現の技術を駆使した「バリアフリー活弁」の実演を行います。実演者、見える世界と見えない世界をつなぐブラインドコミュニケーター、当事者でもあり自ら舞台に立ち活躍する俳優・ナレーターとの三者のトークから違いを明らかにしていきます。見える以上の感じ方を体験し、場の空気感も含めて楽しむことのできる音声ガイドの可能性を探ります。

    • 檀 鼓太郎

      実演

      檀鼓太郎(だん こたろう)の写真
      俳優、演出、ナレーター、バリアフリー活弁士
      舞台俳優として新劇・ミュージカル・大衆演劇などで全国を巡演するほか、『兵士の物語』(新星日本交響楽団)、『ピーターと狼』(川越フィルハーモニー管弦楽団)などのクラシック「音楽劇」の語り・演出なども手がける。2003年より視覚障害者向けに映画の場面解説を実況型式で行う「バリアフリー活弁士」としての活動をはじめ、近年は演劇・コンサート・プロレス・忘年会など、さまざまなイベントでライブ解説を行っている。
    • 石井健介

      撮影:小禄慎一郎

      石井健介(いしい けんすけ)の写真
      ブラインド・コミュニケーター
      アパレル・インテリア業界を経てフリーランスの営業・PRとして活動。2016年の4月、一夜にしてほぼすべての視力を失うも、軽やかにしなやかに社会復帰。2021年よりブラインド・コミュニケーターとしての活動をスタート。見える世界と見えない世界をポップにつなぐためのワークショップ・講演活動をしている。TBS Podcast「見えないわたしの、聞けば見えてくるラジオ」パーソナリティ。著書に『見えない世界で見えてきたこと』(光文社、2025年)。
    • 関場理生

      関場理生(せきば りお)の写真
      俳優、ナレーター
      東京都立総合芸術高等学校舞台表現科、日本大学芸術学部演劇学科卒業。2歳で失明し全盲となり、自ら舞台に立つほか、視覚障害者向けの観劇サポートにも携わる。また、「ePARA Voice(イーパラ ボイス)」や「みみよみ」に所属し、ナレーターとしても活動。2022年に手話裁判劇『テロ』(演出:ピンク地底人3号)出演。近年、「スーパーパントマイムシアターSOUKI(ソウキ)」に入団し、パントマイムにも挑戦中。
  • セミナー3 手話通訳の基本と理論の重要性 ※申込終了

    日時
    会場
    食堂

    手話通訳の導入には、現場にかかわる人が、その意義や背景を理解していることが重要です。手話通訳育成やコーディネートの専門家と、幅広いメディアで活躍する手話エンターテイナーの対話をもとに、文化事業や会議への手話通訳の導入に心得ておくべき基本、専門的な内容や複雑な議論を正確に伝える手法、手話の言語構造やろう文化とのあり方、そして通訳者の倫理やコーディネートの役割などを学びます。

    • 飯泉菜穂子

      飯泉菜穂子(いいずみ なおこ)の写真
      手話通訳士、手話通訳技能研修講師
      民間企業人事での雇用機会均等推進担当者、NHK手話ニュースキャスター、民間初の手話通訳養成校(世田谷福祉専門学校)手話通訳学科長、国立民族学博物館日本財団助成手話言語学研究部門特任教授(学術手話通訳者養成プロジェクト担当)、聴力障害者情報文化センター公益支援部門部長を経て、現在はフリーランスとして手話通訳、手話通訳コーディネート、専門領域手話通訳研修講師などを担当。
    • 那須映里

      那須映里(なす えり)の写真
      役者、手話エンターテイナー
      日本大学法学部新聞学科卒業。デンマークのフロントランナーズでリーダーシップを学び、帰国後は役者、エンターテイナー、国際手話通訳など活動。フジテレビ「silent」、NHK「みんなの手話」「手話で楽しむみんなのテレビ」、氷上のミュージカル「ディズニー・オン・アイス2024」、ACジャパン2024年度CM「決めつけ刑事」出演。最近は脚本を手がけることもあり、舞台やテレビの枠を超えて活動を広げる。
  • セミナー4 学習障害と支援教材 ※申込終了

    日時
    会場
    食堂

    支援教材は、ディスレクシア(読み書き障害)を含む学習障害などがあるこどもたちにとって、学びやコミュニケーションを助けるツールとなります。UDデジタル教科書体フォント開発者の事例を聞きつつ、知的障害のあるこどもたちの居場所づくりの主宰者が問いかけながら、それらのテクノロジーや支援教材が、こどもたちの学びの環境を改善し、社会とのつながりに果たす役割を語り合います。

    • 高田裕美

      高田裕美(たかた ゆみ)の写真
      書体デザイナー
      書体デザイナーとして32年間、さまざまな分野の書体を⼿がける。2017年以降、企画・制作に従事した「UDデジタル教科書体」、「BIZ UD明朝/ゴシック」がWindows OSに搭載。現在は、書体デザイナーとしての経験をいかし、新書体の提案、書体の役割・有効な使い方を普及すべく、講演やワークショップ、取材、執筆など広く活動中。2024年に第23回日本タイポグラフィー協会顕彰 佐藤敬之輔賞 個人部門を受賞。著書に『奇跡のフォント』(時事通信社、2023年)。
    • 加藤 甫

      聞き手

      加藤甫(かとう はじめ)の写真
      写真家、Studio oowa主宰
      記録・ドキュメント・アーカイブの考え方をベースに、アーティストやクリエイターとの協働プロジェクトや、企業・福祉施設などの中長期プロジェクトに伴走する撮影を数多く担当している。2022年、神奈川県横浜市に「Studio oowa(おーわ)」をオープン。自身のアートプロジェクトとして、知的障害のあるこどもたちとアーティストとの協働プロジェクトの企画や居場所づくりなど、場のひらき方を模索している。
  • セミナー5 カームダウンスペースをつくる ※申込終了

    日時
    会場
    食堂

    不安や混乱を感じた際に一時的に避難できる空間「カームダウンスペース」。その存在は、必要とする人たちに安心感をもたらし、活動しやすい環境づくりにつながります。多くの文化施設の設計に携わる建築家と、当事者であり公認心理士として発達障害のある人々を支援している二人の対話から、カームダウンスペースの必要性や、公共空間のみならず、イベント会場など多様な場面での役割について考えます。

    • 佐藤慎也

      撮影:川瀬一絵

      佐藤慎也(さとう しんや)の写真
      日本大学 理工学部建築学科 教授、八戸市美術館 館長
      専門は芸術文化施設(美術館、劇場・ホール)の建築計画・設計。そのほか、アートプロジェクトの構造設計、ツアー型作品の制作協力、まちなか演劇作品のドラマトゥルクなど、建築にとどまらず、美術、演劇作品制作にも参加。「アーツ千代田 3331」改修設計(2010年)、「アトレウス家プロジェクト」シリーズ(2010年〜)など。「としまアートステーション構想」策定メンバー(2011〜17年)。
    • 綿貫愛子

      綿貫愛子(わたぬき あいこ)の写真
      東京都自閉症協会 役員
      大学生のとき、自閉スペクトラム症など発達障害があることがわかる。現在は、教育や福祉の現場で、発達障害のある人々が自分らしく生きることを支援し、啓発する活動を行っている。東京国立博物館のセンサリーマップ制作に当事者として協力した。共著に『絵でわかる なぜなぜ会話ルールブック』(合同出版、2018年)など。公認心理師、国家資格キャリアコンサルタント、臨床発達心理士、学校心理士。
  • セミナー6 日常をアートでデザインする ※申込終了

    日時
    会場
    食堂

    地域や生活のなかにある社会課題を解決する、アート的手法。見方や視点を変えることで、ヒト・モノ・コトが活性化し、まちを有機的に変化させていきます。東京都東村山市で、まちの人や事業者、自治体を巻き込みプロジェクトを展開してきたチームの編集ディレクターとデザイナー、東京都で事業を推進するプログラムオフィサーとのトークから、区市町村と連携し進めていくアプローチの方法を探り、今後の展望について話し合います。

    • 仲 幸蔵

      仲幸蔵(なか こうぞう)の写真
      編集者、ディレクター
      フリーランス時代は旅行雑誌を中心に取材を続け、2013年に生まれ育った地域にかかわる『るるぶ特別編集 東村山』(JTBパブリッシング)を企画。2017年に「ハチコク社」を設立し、地域に根ざした編集・デザイン業務を展開。2019年には文化複合施設「百才(ももとせ)」を開設。現在は、自治体や市民と連携したまちづくりに注力し、「つくる」から「育てる」へと視点を転じながら、地域の文化的土壌を耕す取り組みを進めている。
    • 福田 忍

      福田忍(ふくだ しのぶ)の写真
      デザイナー、アートディレクター
      12歳のときに東京都東村山市に移住。創形美術学校グラフィックデザイン科在籍中の1993年に、リクルートの運営する「ガーディアン・ガーデン」の第2回「ひとつぼ展」グランプリを受賞。伊藤桂司氏に師事し、イラストレーター・グラフィックデザイナーとして活動。「ハチコク社」設立後は、多摩の観光PRプロジェクト「Another Tokyo TAMA」の図鑑カードやマップなど、地域に根ざした冊子やイベントの企画制作に携わる。
    • 佐藤李青

      聞き手

      撮影:池田 宏

      佐藤李青(さとう りせい)の写真
      アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー
      多様な主体の連携により、地域での文化事業を実践する「東京アートポイント計画」や「Tokyo Art Research Lab」、「東京都・区市町村連携事業」を担当。「Art Support Tohoku-Tokyo(東京都による芸術文化を活用した被災地支援事業)」には事業の立ち上げから終了まで携わる(2011~21年)。2011年より現職。著書に『震災後、地図を片手に歩きはじめる』(アーツカウンシル東京、2021年)。共著に『文化政策の現在』(東京大学出版会、2018年)など。
  • セミナー7 文化事業と評価 ※申込終了

    日時
    会場
    食堂

    成果が可視化されにくい文化事業において、あえてその価値を外部から問い直すことは、事業継続や現場改善に役立ちます。協働事業や市民による活動に伴走し、プログラム開発や評価に携わる研究者がレクチャーを行い、東京藝術大学が実施する事業評価を担うプロジェクトマネージャーと意見を交わすことで、「評価」の目的を理解し、数値などの既存の基準に頼らず、価値を明らかにする評価のあり方を学びます。

    • 清水潤子

      清水潤子(しみず じゅんこ)の写真
      武蔵野大学 人間科学部社会福祉学科 講師
      ケース・ウエスタン・リザーブ大学でソーシャルワーク修士、非営利組織経営管理修士を取得。現地NPOで難民移民の支援やプログラム開発、コミュニティ財団での勤務を経て、日本ファンドレイジング協会社会的インパクトセンターにて、主に民間非営利組織の評価・マネジメント支援や調査研究を担当。多様な主体やセクターによる協働事業や市民による活動の評価実践や伴走・研究を行っている。
    • 渡辺龍彦

      撮影:Hana Yamamoto

      渡辺 龍彦(わたなべ たつひこ)の写真
      編集者
      2010年に新卒入社した「LITALICO(りたりこ)」で、障害者福祉施設の運営責任者や子育てメディアの編集長を務めたのち、2019年に独立。同年、東京藝術大学大学院先端芸術表現専攻に入学。在学中よりアートプロジェクトのマネジメントやアーカイブを多数手がける。2024年より東京藝術大学芸術未来研究場のインパクト評価担当として、アートと評価のよりよい関係を模索している。プロジェクトレーベル「Ballen(バレン)」代表。

会場案内

各会場の案内は下記のリンクをご覧ください。