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だれもが文化でつながる国際会議2026
Moving Together ともに生きる文化
開催概要
「だれもが文化でつながる会議」は、東京都とアーツカウンシル東京が取り組む「クリエイティブ・ウェルビーイング・トーキョー」の一環として、2022年から行われてきました。5年目となる今回のテーマは「Moving Together ともに生きる文化」。これまでの歩みを振り返りながら、一人ひとりがよりよく生きるために、芸術文化になにができるのかを考え、これからの共生社会のあり方とウェルビーイングの姿を探求します。 近年、さまざまな分野・文脈でウェルビーイングが注目され、個人としての幸せの理想像が語られるようになりました。しかし気候危機や災害、紛争やパンデミック、テクノロジーの急速な進展など、複雑で変化し続ける世界のなかで、「well(よく)being(あること)」は、個人に結びついているだけでよいのでしょうか。ウェルビーイングのイメージが揺らぐいま、わたしたちを取り巻くあらゆるものとの関係性を編みなおす芸術文化から、この言葉の意味を捉え直し、ここ東京から世界へ「ともに生きること」の考え方を発信します。
地模様の波紋のような形状はインクのにじんだ跡で、印刷した紙の上に落ちた水滴による偶然の産物です。デザイナーの樋口舞子はそれを「きれいだな」と感じ、「Bleed」(にじみ)と命名し、インスタグラムに自分の作品と並べて投稿していました。それを樋口が今回のキービジュアルのためのグラフィック素材として、あらためて見出したものです。 もう一つの素材は、クレマチスのつるで表現された書体「Clementite(クレメンタイト)」です。キービジュアルのデザインを検討していた樋口に、スタジオメイトのタリク・ハイブアが「似ているプロジェクトがある」と、自身のフォント開発チーム「Silly Type Foundry」で扱う、ある書体について教えてくれたといいます。この書体は、アーティストのフランソワ・デイが、スイスのマレヴォーズ精神科病院の患者たちとともに、病院周辺の庭園や森で行ったワークショップで、野生のクレマチスを見つけ、そのつるを編み込み、折り曲げ、アルファベットの文字をかたちづくったものでした。 じんわりとにじむ複数の波紋のような「Bleed」は動きと広がりを、植物のつると格闘しながら創作した「Clementite」は生命力と躍動を、それぞれ感じさせます。 この二つの素材を掛け合わせたキービジュアルは、マルチスピーシーズ*の世界観がもたらすさまざまな存在同士の結びつき、その先に広がる可能性、そして、誰かが一方的につくるのではなく、見つけ、触れ、語り、ともにかたちにしていくプロセス自体を尊重する、本会議のテーマ「Moving Together ともに生きる文化」とも深く響き合います。 日常のなかで生まれたものを美しいと感じ、小さな変化に気づく。ささやかな心の動きの蓄積が、クリエイティブ・ウェルビーイングにつながるものと考えます。このキービジュアルは、芸術文化を通じてともに考え、身体を動かし、新たな関係性を編み上げていく本会議のビジョンを象徴しています。